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保育所等訪問支援とは?

  • 投稿:2026年03月30日
保育所等訪問支援とは?

保育所等訪問支援とは、保育園・幼稚園・認定こども園・小学校などを訪問し、障害のある子どもが集団生活の中で安心して過ごせるよう専門的な支援を行う制度です。この記事では、対象、支援内容、利用の流れ、事業所として押さえたいポイントをわかりやすく解説します。

対象・支援内容・利用の流れをわかりやすく解説

障害のあるお子さまが、保育園、幼稚園、認定こども園、小学校などで安心して集団生活を送れるようにするための制度のひとつが「保育所等訪問支援」です。

「園や学校でうまくなじめない」

「先生も困っているようだけど、どう支援したらいいかわからない」

「集団の中での関わり方を専門職に見てもらいたい」

このような場面で活用されるのが、保育所等訪問支援です。

この記事では、保育所等訪問支援とは?対象や、支援の内容、利用の流れ、そして事業所様として押さえておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。

保育所等訪問支援とは?

「保育所等訪問支援」とは、保育園や幼稚園、小学校など、お子さんが毎日通う集団生活の場に訪問支援員さんが直接足を運び、お子さんがその場で安心して楽しく過ごせるように専門的なサポートをしてくれる制度です 。

法律(児童福祉法)や、令和6年7月に新しく出されたガイドラインでも、「ほかのお子さんたちと一緒に集団生活を無理なく送れるように、専門的な支援を行うもの」として大切に位置づけられています

対象となるお子さん・訪問先

対象となるのは、集団生活の場に通っている(または入所している)障害のあるお子さんの中で、その施設での専門的なサポートが必要だと認められたお子さんです

  • よく利用される施設: 保育所、幼稚園、小学校、特別支援学校、認定こども園など 。
  • その他の対象施設: 乳児院や児童養護施設も対象になります 。また、お住まいの市町村が認めた場合は、放課後児童クラブ(学童)や児童館、中学校、高校などの訪問も想定されています 。

保育所等訪問支援の目的

ここで大切なのは、決して「お子さんを無理に集団に合わせさせること」が目的ではないということです 。 ガイドラインでは、次のようなあたたかい目標が掲げられています。

  • お子さんが集団生活の中で「安全・安心」に過ごせるようにし、豊かな育ちをサポートすること 。
  • ご家族がお子さんの成長を一緒に喜びあえる土台を作り、日々の暮らしや育ちを安定させること 。
  • 訪問先の先生方へアドバイスなどを通じて支援の力を高めてもらい、お子さんが伸び伸びと育つ環境を作ること 。
  • すべてのお子さんが共に育ちあえる(インクルージョン)環境を、施設全体で整えていくこと 。

つまり、お子さんご本人が一人で頑張るのではなく、ご家族、そして園や学校の先生方がみんなで協力してお子さんを支えていく「チームづくりのための仕組み」と言えます 。

保育所等訪問支援は、どんな支援をするの?

保育所等訪問支援の内容は、大きく分けて次の3つで構成されています 。

1. 子ども本人に対する支援 集団生活への適応や、日常生活動作の支援などを行います 。

  • 食事、排泄、着替えなどの日常生活動作の支援 。
  • 活動への参加や他者との関わりをサポートするための支援 。

2. 訪問先施設の職員に対する支援 施設の職員に対し、子どもの特性を踏まえた関わり方や環境について助言を行います 。

  • 子どもの発達段階や特性の理解を促すこと 。
  • 環境整備(座る位置、机や棚の配置など)や活動の組み立てなどの具体的な提案 。
  • ※「指導」するのではなく、施設が自律的に考えられるよう支援する姿勢が求められています。

3. 家族に対する支援

  • 訪問先施設での子どもの様子や、施設の職員の関わり方などを含めた支援内容の報告 。
  • 家庭生活においても活かすことができる関わり方の助言 。

支援の進め方

ガイドラインでは、次のような流れに沿って支援を実施することが示されています 。

  1. 訪問先施設との日程調整
  2. 行動観察(子どもの様子や環境を丁寧に観察する)
  3. 子ども本人に対する支援
  4. 訪問先施設の職員に対する支援
  5. カンファレンス(訪問先施設への報告や今後の進め方の共有)
  6. 保護者への報告
  7. 訪問支援の記録

訪問頻度・訪問時間の目安

  • 訪問頻度: 市町村において、2週間に1回程度、ひと月に2回程度の支給量を基本と想定して支給決定されています 。ただし、子どもの状態や緊急性に応じて柔軟に対応することが必要です 。
  • 訪問時間: 支援の提供時間は、計画に定めた上で30分以上とすることが求められています 。子ども本人や職員に対する支援は1時間程度、支援後のカンファレンスは30分程度行うことが基本になると考えられます 。

利用の流れ

  1. 計画案の作成: 障害児相談支援事業所の相談支援専門員が、ニーズを把握し障害児支援利用計画案を作成します 。
  2. 支給決定: 市町村が支給決定を行います 。
  3. 担当者会議の開催: 関係者が集まり、ニーズや支援内容について共有します 。
  4. 保育所等訪問支援計画の作成: 保育所等訪問支援事業所の児童発達支援管理責任者が、障害児支援利用計画との整合性を図りながら具体的な計画を作成します 。
  5. 支援の実施・モニタリング: 計画に基づき支援を実施し、概ね6か月に1回以上のモニタリングを行います 。

人員・設備基準の概要 どんな職種が必要?

保育所等訪問支援事業所では、以下の人員配置が必要です。

  • 訪問支援員: 事業規模に応じて訪問支援を行うために必要な数 。障害児支援に関する知識及び相当の経験を有する児童指導員、保育士、理学療法士、作業療法士又は心理担当職員等であって、集団生活への適応のため専門的な支援の技術を有する者とされています 。
  • 児童発達支援管理責任者: 1人以上(専ら当該事業所の職務に従事する者であること) 。
  • 管理者: 1人(原則として専ら当該事業所の管理業務に従事するもの) 。

設備面では、事業運営に必要な広さを有する専用の区画(専用の事務室が望ましい)や、相談等に対応するスペースの確保、支援に必要な設備・備品が求められています。

事業所として大切な視点

保育所等訪問支援は、単なる「訪問して助言するサービス」ではありません。

ガイドラインでは、特に次の視点が重視されています。

  • 子どもの最善の利益の考慮: 年齢や発達の程度に応じて子どもの意見を尊重し、こどもにとって最も善いことを考慮すること 。
  • インクルージョンの推進: 地域社会への参加・包摂の観点を常に持ち、すべてのこどもが共に成長できるよう意識しながら支援を行うこと 。
  • 訪問先施設との協働: 訪問先の理念や支援方法を尊重し、ともに考えていく姿勢を持つこと 。

まとめ

保育所等訪問支援は、障害のあるお子さんが、保育園や幼稚園、学校といった集団生活の場で、自分らしく安心して過ごし、健やかに育っていくためのとても大切な支援です。

お子さんご本人に直接寄り添うだけでなく、ご家族への温かいサポートや、訪問先の先生方へのアドバイス、過ごしやすい環境づくりまでをみんなで協力して行うことで、お子さんの豊かな育ちを社会全体で支えていきます。

あいまり行政書士法人では、こうした支援を提供する障害福祉事業所の皆さまをサポートするため、指定申請や日々の運営支援に加え、複雑な制度の理解や、より良い支援体制づくりのご相談にも対応しております。

「これから保育所等訪問支援を立ち上げたい」「運営について少し悩んでいる」という方は、ぜひお気軽にあいまり行政書士法人へご相談ください。

この記事の監修者について

 千葉 直子
 あいまり行政書士法人 代表・行政書士。
障がい福祉分野に特化し、障害福祉事業所の開設支援、顧問対応、運営指導・監査対応、法改正対応などを中心にサポートしています。制度理解にとどまらず、現場実務と法令遵守を見据えた実装支援を強みとしています。

経歴

2021年8月 とおる行政書士オフィス設立
2023年3月 あいまり行政書士オフィスへ事務所名変更
2024年7月 あいまり行政書士法人として法人化

情報発信

SNS・YouTube等の発信一覧はこちら

その他、セミナー・執筆活動を行っています。

「法令と実務事例解説セミナー」

 障害福祉制度・運営実務セミナー

「就労継続支援B型開業実践講座」・「児発・放デイ開業実践講座」

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