代表・行政書士
千葉直子
障害福祉専門 あいまり行政書士法人 代表行政書士 千葉直子
放課後等デイサービス・児童発達支援、就労系を中心に、障害福祉事業の開設支援から運営支援、法改正対応、運営指導対策まで一貫してサポートしています。制度の条文解釈だけでなく、現場実務や事業継続を見据えた「実装できる制度対応」を重視し、事業者が安心して支援に専念できる体制づくりを支援しています。福祉系大学卒業
Contents
令和8年(2026年)の障害福祉サービス分野において、本来の改定時期を待たずに「期中改定」として処遇改善などの緊急対応が実施されることが発表されました 。
本記事では、厚生労働省およびこども家庭庁の最新資料をもとに、加算対象の拡大やICTツールの必須化、相談支援サービスへの加算新設など、事業所が押さえておくべきポイントをあいまり行政書士法人が解説します 。「誓約」で進める際のお金を返すリスクや今後のスケジュールについても、専門用語を噛み砕いてやさしくお伝えします 。
目次
令和8年度(2026年度)の障害福祉分野において、事業所運営に関わる大きな動きがありました。
令和8年2月18日に厚生労働省およびこども家庭庁が合同で開催した「第53回 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の公表資料(資料1)にて、本来の改定時期である令和9年度を待たずに、「期中改定」として処遇改善などの緊急対応を実施することが示されました 。
本記事では、あいまり行政書士法人がこの最新の行政資料を読み解き、今回の改定内容の全体像から「加算を確実にとるために、現場が今すぐ準備すべき特例要件の実務ポイント」まで、専門用語をかみ砕いてわかりやすく徹底解説します。

障害福祉サービスにかかる費用が急激に増えていることや、障がい福祉事業スタッフの人手不足がこれまで以上に深刻になっていることを受けて、制度を長続きさせつつサービスの質を高めるための緊急対応が行われます 。
今回の見直しによる改定率は「+1.84%」(令和8年度の予算に換算すると、国費で+313億円の影響)という大きな規模になります 。 具体的には、現場で働く方々のお給料を上げるために、次のような枠組みが用意されました。
これは単なる数字の調整ではなく、「人材を確保すること」と「現場の業務効率を上げること」を強く結びつけた、国からのメッセージ性の強い改定と言えます。

今回の見直しの重要ポイントは、大きく以下の4つに分けられます。
① 加算をもらえる対象が「福祉・介護職員」から「障害福祉で働くスタッフ全員」へ広がります
② 業務効率化などに取り組む事業所への「上乗せ加算」が新しくできます
③ 相談支援系サービス(計画・障害児・地域)も新しく加算の対象になります
④ さらに賃上げや環境改善を進めるため、ルールが厳しくなります
また、「職場環境等要件」についても、取り組むべき項目数が増え、加算Ⅰ・Ⅱでは合計14項目以上、加算Ⅲ・Ⅳでは合計8項目以上に取り組むことが必須になります 。
今の加算のルール(要件)も見直されます。加算Ⅰ・Ⅱでは、「経験や技能があるスタッフ1人以上は、年収440万円以上にする」というルール(キャリアアップ要件Ⅳ)が、加算Ⅰ・Ⅱでは、改善後、賃金年額460万円の要件が示されています。

今回の見直しで一番気になるのが、「特例要件(加算Ⅰロ・Ⅱロ)をクリアすると、実際どれくらいパーセンテージが上がるの?」という点ですよね。
特例要件をクリアして「加算Ⅰロ」を取得した場合、これまでの「加算Ⅰイ」と比べて、事業所に入ってくる加算額がしっかりアップします。主なサービスの新しい加算率(一番高い加算Ⅰの場合)をいくつか見てみましょう。
※これらの加算率は、各種の加減算が終わった後の総報酬単位数に掛け算をして計算されます 。
このように、新しいルールにしっかり対応することで、より多くの加算を受け取れるようになり、スタッフの皆さんのさらなる賃上げにつなげることができます。ご自身の事業所のサービス種別が何パーセントになるのか、ぜひチェックしてみてくださいね。

事業所様にとって一番気をつけたいのが、新しくできる「上乗せ加算(加算Ⅰロ・Ⅱロ)」をもらうための「令和8年度特例要件」です。 この特例要件をクリアするには、「アかイのどちらか」と「ウ」を満たす必要があります 。

つまり、「記録ソフトやタブレットの導入」や「月給を確実に上げる計画」は、「できればやろう」ではなく、一番良い加算をもらうための「絶対条件」になります。
4. いつから始まる?「誓約」で済ませる場合のこわい注意点(お金を返すリスク)
注意してほしいポイント!!
後日提出する「実績報告書」で、実際に取り組みができたかどうかの確認が行われます 。もし、年度内に対応が終わっていなかった場合、受け取った加算のお金の一部、または全部を返還することになってしまいます 。
「とりあえず誓約書を出しておいて、準備は後から何とかしよう!」と急いで進めてしまうと、後になって事業所様にとって思わぬご負担になってしまうかもしれません。焦らずに、確実に実行できるペースで無理なく準備を進めていくことが、何より大切です。

今回の改定は、ただ賃上げの金額が増えるだけでなく、「タブレットやソフトの導入が必須になる」「相談支援サービスにも加算ができる」など、とても規模の大きな変更です。事業所の皆様は、早急に次のステップを進めることをおすすめします。
ルールの内容を正しく理解し、「今年度中に確実に実行できる計画」を立てることが、加算をしっかりもらい、後でお金を返すリスクを防ぐために重要です。
あいまり行政書士法人では、こうした複雑なルールの整理から、処遇改善計画書の作成・届出サポート、社内のルール作りのアドバイスまで、まとめてお手伝いしています。令和8年4月、6月のスタートに向けてご不安がある事業所様は、ぜひお早めにご相談ください。
今後のスケジュールの目安: なお、申請に使う実際の書類(書式)については、国から3月上旬ごろに発表される予定とのことです。その後、順次、各自治体(指定権者さん)からも詳しいご案内が出てくると思います。まずは慌てずに役所からの発表をお待ちいただきつつ、今できる社内の準備から少しずつ始めてみてくださいね。
執筆日:令和8年3月7日
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千葉 直子
あいまり行政書士法人 代表・行政書士
障がい福祉分野に特化し、障害福祉事業所の開設・運営・行政対応を専門にサポートする行政書士。制度理解にとどまらず、現場実務・運営指導・法令遵守を見据えた実装支援を強みとする。
障害福祉サービス全般
(児童発達支援/放課後等デイサービス/就労系サービス ほか)
障害福祉事業の開設支援・顧問対応
運営指導・監査対応
法改正・制度対応(日本版DBS 含む)
高校・大学時代にボランティア部に所属し、福祉分野での活動を経験。
福祉系大学卒業後、子育て中に「制度と現場の間に生じるズレ」を埋める支援を志し、行政書士として開業。現在は、事業者が安心して支援に専念できる体制づくりを重視した実務支援を行っている。
障害福祉行政書士向け 「法令と実務事例解説セミナー」
行政書士向けコミュニティでの 障害福祉制度・運営実務セミナー
事業所向け「就労継続支援B型開業実践講座」
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