代表・行政書士
千葉直子
障害福祉専門 あいまり行政書士法人 代表行政書士 千葉直子
放課後等デイサービス・児童発達支援、就労系を中心に、障害福祉事業の開設支援から運営支援、法改正対応、運営指導対策まで一貫してサポートしています。制度の条文解釈だけでなく、現場実務や事業継続を見据えた「実装できる制度対応」を重視し、事業者が安心して支援に専念できる体制づくりを支援しています。福祉系大学卒業
Contents
佐賀県の障害福祉事業所様向けに、人材流出を防ぐための「障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業費補助金」について解説します。「うちの施設は対象になる?」「準備するものは?」といった疑問にお答えし、対象となる職員の範囲や賃金改善のルールなど、手続き前に押さえておきたいポイントを分かりやすくまとめました。
佐賀県では、障害福祉分野の人材不足や人材流出への対応として、障害福祉従事者の賃上げを支援するための「障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業費補助金」が案内されています。
令和8年度の報酬改定を待たず、現場で働く職員の処遇改善を後押しするための、緊急的な支援制度です。
「自分の事業所は対象になるのか」
「処遇改善加算を今は取っていないけれど申請できるのか」
「補助金をもらうために何を準備すればよいのか」
こうした疑問を持つ事業所様も多いと思います。この記事では、佐賀県の公式情報をもとに、ポイントを整理して解説します。

この補助金の対象となるのは、福祉・介護職員等処遇改善加算を算定している事業所、または令和8年度中に算定することを誓約した事業所です。
さらに、計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援については、処遇改善加算の区分4に準ずる要件を満たしている、または年度中に満たすことを誓約した場合に対象となります。


一方で、次のような事業所は対象外です。
新規指定予定の事業所については、対象外となる可能性がありますので、見落としがないよう注意が必要です。
補助金の対象となる職員は、いわゆる福祉・介護職員だけではありません。
佐賀県の案内では、対象事業所に勤務する福祉・介護職員以外も含む「障害福祉従事者」が賃金改善の対象になるとされています。
つまり、事業所の実態に応じて、幅広い職員を対象に検討できる制度設計になっています。
補助額は、単純な定額ではありません。
利用者ごとの
「基準月の障害福祉サービス等総報酬 × サービス区分ごとの交付率」
で算出し、それを事業所ごとに合計して交付額が決まります。
基準月は、原則として令和7年12月です。
報酬総単位数には、基本報酬だけでなく各種加算減算を加えた単位数が用いられます。
また、過誤調整がある場合はその分も含まれます。
なお、障害児入所施設等では、支弁した障害児施設措置費も含むとされています。
この補助金で特に大切なのは、補助額に相当する賃金改善を新たに実施しなければならないという点です。
もともと予定していた昇給や手当引上げの財源に充てることはできません。
つまり、
「補助金が入るなら、その分だけ今まで決めていた賃上げを置き換えよう」
という考え方は認められていないため、注意が必要です。
賃金改善を行う際は、基本給・手当・賞与など、どの賃金項目を改善対象にするかを明確にすることが求められています。
さらに、補助対象期間中は、前年同時期と比べて、賃金改善の対象とした職員の賃金水準を低下させないことも求められます。
補助金を活用していても、結果として賃金水準が下がってしまう形は認められません。
配分方法にも留意が必要です。
県の案内では、一部の職員にだけ補助金原資の賃金改善を集中させることや、同一法人内の一部事業所にだけ著しく偏って配分することは、職務内容や勤務実態に見合わない場合には認められないとされています。
公平性と合理性のある設計が重要です。
実務上見落としやすいのが、職員さんへの周知です。
賃金改善の方法や、補助金全額が賃金改善に充てられていること、その内訳などについて、申請書等を用いるなどして職員に周知することが求められています。
また、就業規則等の内容についても障害福祉従事者に周知することが必要です。
単に申請して終わりではなく、法人内の説明体制まで整えておきたいところです。

申請は、別紙様式1・2(申請書・計画書)をWebフォームから提出する方式です。
令和8年4月24日(金曜日)最終締切
期限直前は混み合う可能性もあるため、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。
実績報告については、別紙様式3(実績報告書)をWebフォームから提出します。
提出期限は、令和8年9月30日(水曜日)です
申請だけで安心せず、実績報告まで見据えて準備を進めることが大切です。
佐賀県の交付要綱では、次の点も重要です。
補助金を活用した賃金改善は、実績報告書の提出日までに実施することとされています。
補助事業に係る収入支出の帳簿や証拠書類を整備し、補助事業完了後5年間保管することが明記されています。
申請だけでなく、実施後の記録保存まで見据えた運用が必要です。
あいまり行政書士法人では、障害福祉事業所様向けに、
対象可否の確認、計画書作成のサポート、要件整理、実績報告を見据えた事前チェックまでお手伝いしております。
「うちの事業所は対象になるの?」
「処遇改善加算との違いがよくわからない」
「提出期限までに間に合わせたい」
という場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

千葉 直子
あいまり行政書士法人 代表・行政書士。
障がい福祉分野に特化し、障害福祉事業所の開設支援、顧問対応、運営指導・監査対応、法改正対応などを中心にサポートしています。制度理解にとどまらず、現場実務と法令遵守を見据えた実装支援を強みとしています。
2021年8月 とおる行政書士オフィス設立
2023年3月 あいまり行政書士オフィスへ事務所名変更
2024年7月 あいまり行政書士法人として法人化

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