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障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業Q&A(第1版)をやさしく整理|事業所が押さえたい実務ポイント

  • 投稿:2026年03月16日
障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業Q&A(第1版)をやさしく整理|事業所が押さえたい実務ポイント

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業に関するQ&A(第1版)をもとに、対象事業所、賃金改善の考え方、対象職種、法定福利費、資料保存など、事業所が押さえたい実務ポイントをやさしく整理しました。

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業Q&Aより

令和8年度の障害福祉分野では、処遇改善に関する制度の動きが大きく続いています。

その中でも、現場で特に注目されているのが「障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業」です 。制度の概要はすでに公表されていますが、実際に準備を進めようとすると次のような疑問にぶつかりませんか?

  • 「いつまでに賃金改善すればいいのか?」
  • 「法人本部職員や事務員は対象に含めていいのか?」
  • 「法定福利費の増加分はどう扱うのか?」

今回は、国から示された「障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業に関するQ&A(第1版)」をもとに、事業所として特に押さえておきたい実務ポイントをわかりやすく整理しました 。

【要注意ポイント】 こちらは国の基準になります。

申請の受付開始時期や提出期限は、各都道府県が事業スケジュールに合わせて設定します 。そのため、国のQ&Aだけで判断せず、必ず各都道府県の実施要綱や案内を確認してください 。

まず押さえたい「対象月」の全体像

この事業は、原則として「令和712月」にサービス提供を行っている事業所が対象となり、基準月も同月とされています 。

ただし、以下のようなケースでは例外的な扱いが認められています。

  • 大規模改修や感染症まん延などで、令和7年12月の報酬が著しく低い場合
  • 令和8年1月〜3月までに新規開設した事業所の場合 (これらの場合は、事業所の判断で別の月を基準月に設定できます )

【要注意ポイント】 申請の受付開始時期や提出期限は、各都道府県が事業スケジュールに合わせて設定します 。そのため、国のQ&Aだけで判断せず、必ず各都道府県の実施要綱や案内を確認してください 。

賃金改善は「いつまでに」行うべきか?

実務で非常に重要なのが、補助額を使った賃金改善の期限です。支給されたタイミングによって期限が異なります。

  • 令和83月末までに支給された場合:令和7年12月〜令和8年3月末までの間に賃金改善を行う
  • 令和84月以降に支給された場合:令和7年12月〜各自治体が定める実績報告書の提出期限までの間に行う
  • ※必ず実績報告書の提出期限も、各自治体のHPで確認してください。(自治体でばらつきがあります)

また、本事業は「緊急支援」という趣旨があるため、「可能な限り速やかに実施すること」が求められています 。「補助金が入金されてからゆっくり考えよう」ではなく、早めに賃金改善の方法と時期を設計しておくことが大切です。

一律の資料提出は不要。ただし「2年間の保存」は必須

今回要件審査にあたって、自治体へ一律に根拠資料を提出する必要はありません 。事務負担の面では少し安心できる材料です。

しかし、各事業所は以下の根拠資料を自ら備え、求められた際には速やかに提出できるよう「2年間保存」する義務があります 。

愛知県においては5年間の保存とでています。(※自分の事業所の自治体のHPで確認してください)

  • 処遇改善加算を算定していることのわかる計画書
  • 就業規則や賃金体系の規定
  • 研修計画や職場環境等要件の実施を証明する資料

「誓約書は出したけれど、後から裏付け資料が出せない」という状態が最も危険です。申請して終わりではなく、いつでも説明できる状態に整えておきましょう。

誰を賃金改善の対象にできるのか?

「どこまでの職員を対象にできるか」もよくあるご質問です。

Q&Aでは、「障害福祉現場で働く幅広い職種」が対象になると明記されています 。

施設長・管理者、サビ管、児発管、看護職員、リハビリ職、生活支援員、世話人、児童指導員、保育士、相談支援専門員、調理員、事務員など、幅広く想定されています 。

また、法人本部の職員であっても、補助対象である事業所の業務を行っていると判断できる場合は対象に含めることが可能です 。逆に、補助対象外の事業所の職員は含めることができません 。 単に「本部職員だから不可」「事務員だから不可」と判断するのではなく、実際の業務実態に即して整理する必要があります。

「法定福利費」の事業主負担分も含められる

今回の改定は、ただ賃上げの金額が増えるだけでなく、「タブレットやソフトの導入が必須になる賃金を上げると、それに伴って社会保険料などの事業主負担も増えます。資金計画を立てる際、ここがネックになりがちです。

本事業では、賃金改善に伴って増加する「法定福利費等の事業主負担分」を、賃金改善額に含めることが可能とされています 。 単純な賃金の引上げ額だけでなく、付随する事業主負担もしっかり見込んで計画を立てましょう。

法人単位の申請や、休廃止・事業承継の扱い

申請は、事業所が所在する都道府県ごとに行う必要がありますが、同一都道府県内であれば、同一の計画書を使って法人単位で申請することが可能です 。ただし、様式は都道府県指定のものを使用してください 。

また、計画書の提出時点で休廃止が明らかな事業所は対象外です 。 なお、合併や事業承継の場合でも、職員に変更がなく実質的に継続運営していると認められれば本事業を活用できます 。ただし、この場合は都道府県への事前の届出が必要となる点にご注意ください 。

お早めにお問い合わせをお待ちしております。

  1. 自事業所の「基準月」をいつにするか整理する
  2. 現場の従事実態に合わせて「賃金改善の対象者」をリストアップする
  3. 就業規則、賃金体系、研修計画などの「根拠資料」が揃っているか確認する
  4. 賃金改善額だけでなく「法定福利費の増加分」も含めて資金計画を組む
  5. 該当する都道府県の「受付時期・提出期限・指定様式」を必ず確認する

「障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業」は、単に書類を出して補助金をもらうだけの制度ではありません。誰に、いつまでに、どのように賃金を配分し、その根拠を後からしっかり説明できるかどうかが問われます。

あいまり行政書士法人では、障害福祉事業所様の処遇改善対応について、制度の読み解きから、実際の申請・配分設計・根拠資料の整備・運営指導対策まで、実務ベースでトータルサポートを行っています。

※すでに第一段階の締切がおわったエリア、書式がまだなエリアなどさまざまです。締切が短い補助金になりますので、お早めにご相談ください。

執筆日:令和8年3月15日

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この記事の監修者について

 千葉 直子
 あいまり行政書士法人 代表・行政書士。
障がい福祉分野に特化し、障害福祉事業所の開設支援、顧問対応、運営指導・監査対応、法改正対応などを中心にサポートしています。制度理解にとどまらず、現場実務と法令遵守を見据えた実装支援を強みとしています。

経歴

2021年8月 とおる行政書士オフィス設立
2023年3月 あいまり行政書士オフィスへ事務所名変更
2024年7月 あいまり行政書士法人として法人化

情報発信

SNS・YouTube等の発信一覧はこちら

その他、セミナー・執筆活動を行っています。

「法令と実務事例解説セミナー」

 障害福祉制度・運営実務セミナー

「就労継続支援B型開業実践講座」・「児発・放デイ開業実践講座」

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