代表・行政書士
千葉直子
障害福祉専門 あいまり行政書士法人 代表行政書士 千葉直子
放課後等デイサービス・児童発達支援、就労系を中心に、障害福祉事業の開設支援から運営支援、法改正対応、運営指導対策まで一貫してサポートしています。制度の条文解釈だけでなく、現場実務や事業継続を見据えた「実装できる制度対応」を重視し、事業者が安心して支援に専念できる体制づくりを支援しています。福祉系大学卒業
Contents
児童発達支援や放課後等デイサービスを運営されている皆さま、日々の施設運営お疲れ様です。
保育士の採用は、こどもたちの安全と支援の質を左右する重要な経営課題です。しかし現在、採用時には「必ず行わなければならない確認」が法律で義務付けられていることをご存知でしょうか。
令和6年(2024年)4月の法改正により、保育士を採用する際には「保育士特定登録取消者管理システム」を用いた確認が義務化されました。児童発達支援や放課後等デイサービスも対象となっており、対応していない場合は大きなリスクにつながる可能性があります。
本記事では、障害福祉サービス事業所の経営者・管理者の皆さまに向けて、
・制度の概要と義務化の背景
・具体的な利用方法
・採用時の実務上の注意点
をわかりやすく解説します。
「知らなかった」では済まされない採用リスクを防ぐために、ぜひ最後までご確認ください。
目次

児童発達支援や放課後等デイサービスを運営する皆さま、日々の施設運営お疲れ様です。
施設にとって、優秀で信頼できる保育士を採用することは、こどもたちへの支援の質を左右する最も大切なテーマですよね。こどもたちが毎日安心して過ごせる環境を守るためには、採用時のしっかりとした確認やリスク管理が欠かせません。
そこで皆さまに確認です。令和6年(2024年)4月1日の改正児童福祉法施行に伴い、「保育士特定登録取消者管理システム」の活用が義務化された ことはご存知でしょうか?
現在、保育所等の施設で保育士を新しく雇用・任命する際は、採用前にこのシステムを使って情報を確認することが法令で義務付けられています 。皆さまの施設では、すでにこの確認作業を採用フローに組み込めていますか?
本記事では、児童発達支援および放課後等デイサービスの経営者・管理者の皆さまに向けて、以下の内容をわかりやすく解説します。
・本システムがなぜ重要なのか?(義務化の背景)
・具体的な利用手順(登録から検索までの流れ)
・採用時に気をつけたい留意ポイント
むずかしい法令の言葉はできるだけかみ砕いてお伝えしますので、ぜひ自社の採用体制のチェックにお役立ていただけますと嬉しいです。

このシステムは、こどもに対する性暴力などが原因で「保育士登録を取り消された人」の情報をまとめたデータベースです 。
こども家庭庁が管理しており、令和6年(2024年)4月以降、施設で新しく保育士を雇う際には「必ずこのシステムを使って、過去の履歴をチェックすること」が法律で義務付けられました 。
■ 対象となる施設(放デイ・児発も義務です!)
「保育園だけの話では?」と思われがちですが、以下のような障害児通所支援を行う施設も、義務の対象として明確に定められています 。
・児童発達支援(センター以外で行われるものも含まれます)
・児童発達支援センター
・放課後等デイサービス
つまり、児童発達支援や放課後等デイサービスを運営し「保育士」の資格を持つ人を採用する場合、経営者や採用担当者は例外なく、採用前にこのシステムで検索・確認を行う必要があります 。
■ システムで何が確認できるの?
システムで検索した際、もし応募者が過去に登録取り消し処分を受けていた場合、以下の情報が表示されます 。
· 氏名
· 生年月日
· 登録番号
· 取消年月日(いつ取り消されたか)
· 取消事由(なぜ取り消されたか)
· 児童生徒性暴力等の類型等(どのような行為だったか)
これらの記録は「少なくとも40年間」掲載され続けます 。保育士が登録資格となった平成15年(2003年)11月まで遡って管理されるという、非常に厳格な仕組みになっています 。
このシステムが作られた一番の目的は、「こどもたちを性犯罪などの被害から絶対に守るため」です。
過去にこどもへ取り返しのつかない加害行為をしてしまい、保育士登録を取り消された人が、別の地域や施設でしれっと再就職してしまうのを防がなければなりません。 特に、児童発達支援や放課後等デイサービスに通うこどもたちは、自分の被害をうまく言葉で伝えられないことも多いですよね。だからこそ、一番最初の「採用の入り口」で、施設側がしっかり防波堤になることが強く求められています。
今回の改定で、これから新規参入や店舗展開を目指す事業者様にとって最も影響が大きいのが、この「応「まだ登録していない」「これから新しい事業所を開設する」という方は、以下の3ステップで早急に準備を進めましょう!
ステップ①:事前の利用登録をする まずは、専用の電子フォームから利用者情報の登録を行います 。 「登録用のURLがわからない」という場合は、管轄の自治体(都道府県や市区町村の障害福祉担当窓口など)へお問い合わせください 。
ステップ②:ID・パスワードを受け取る 登録が無事に終わると、システムにログインするためのIDとパスワードが払い出されます 。個人情報保護法に基づいた非常に重要なデータにアクセスするための鍵ですので、事業所内での取り扱いには十分注意してください。
ステップ③:採用前にシステムで検索する! 実際に保育士を新しく雇用しようとするタイミングで、システムを使って応募者の情報を検索・閲覧します 。採用面接の前や、内定を出す前の「必須ルール」として、必ず社内の採用フローに組み込んでください。
万が一、採用しようとしていた人がデータベースに載っていたら、どうすればいいのでしょうか。
ここで大切なのは、「システムに名前があるからといって、法律上『絶対に雇ってはいけない』と機械的に禁止されているわけではない」ということです。最終的に採用するかどうかの判断は、皆さま各事業者に委ねられています 。
とはいえ、こどもを守るという法律の目的を考えれば、以下のような非常に慎重な対応が必要です 。
1. 本人に直接確認する:データベースの情報をきっかけにして、面接などで本人に過去の経歴を詳しく確認します 。
2. 過去の職場に確認する:本人の同意を得た上で、以前働いていた職場に「事実関係」の確認連絡を入れます 。
3. 経営者として慎重に決断する:これらをしっかり確認した上で、雇用するかどうかを極めて慎重に判断します 。
現実問題として、性暴力等の履歴がある方を雇用することは、施設運営において計り知れないリスクになります。保護者からの信頼を守るためにも、毅然とした対応が必要です。

児童発達支援や放課後等デイサービスは、こどもたちの成長と保護者の安心を支える大切な居場所です。
「保育士特定登録取消者管理システム」を使うことは、ただの「義務だから」「ペナルティが嫌だから」ではありません。目の前のこどもたちの安全と、一緒に働くスタッフ、そして施設そのものの信頼を守るための強力なツールなのです。
「人手が足りなくて採用を急いでいるから、確認は後回しでいいや」
「面接の印象がすごく良かったから、きっと大丈夫だろう」
といった油断は禁物です。
【内定を出す前にシステムで検索する】というルールをフロー化しておきましょう。
まだシステムの利用登録がお済みでない事業所様は、管轄の自治体へお問い合わせしてみてください。

千葉 直子
あいまり行政書士法人 代表・行政書士
障がい福祉分野に特化し、障害福祉事業所の開設・運営・行政対応を専門にサポートする行政書士。制度理解にとどまらず、現場実務・運営指導・法令遵守を見据えた実装支援を強みとする。
障害福祉サービス全般
(児童発達支援/放課後等デイサービス/就労系サービス ほか)
障害福祉事業の開設支援・顧問対応
運営指導・監査対応
法改正・制度対応(日本版DBS 含む)
高校・大学時代にボランティア部に所属し、福祉分野での活動を経験。
福祉系大学卒業後、子育て中に「制度と現場の間に生じるズレ」を埋める支援を志し、行政書士として開業。現在は、事業者が安心して支援に専念できる体制づくりを重視した実務支援を行っている。
障害福祉行政書士向け 「法令と実務事例解説セミナー」
行政書士向けコミュニティでの 障害福祉制度・運営実務セミナー
事業所向け「就労継続支援B型開業実践講座」
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